殺人、強盗、放火、強姦、暴行、傷害、脅迫、恐喝、窃盗、詐欺、横領、わいせつなどこのような犯罪が新聞やテレビ等で報道されない日はありません。毎日の平穏な生活を脅かす犯罪が自分の身の上に起こらないようにするために、私たちはどのようなことに気をつければよいのでしょうか。 犯罪を未然に防ぐためには、「自分は大丈夫」と思わないことがなにより重要です。むしろ、「犯罪に巻き込まれるかもしれない」という警戒心をもつことが必要です。復讐などの目的で、特定の人物が狙われる場合には未然に防ぐことは難しいといわれますが、相手を特定しないで無防備な状態やスキを狙った犯罪においては、狙われにくくすることで被害を回避することも可能です。大切な家族や自身が犯罪に巻き込まれないために、どうしたら狙われにくくできるのか、一緒に考えてみましょう。
殺人などの凶悪犯罪から軽微な犯罪まで様々な報道がされるなかで、「自分にも起こるかもしれない」と感じた事件があると思います。誰に起きても不思議でないと思われる事件があったなら、その事件を教訓とし自分が被害者にならないためにどうしたらいいのかを考えましょう。大きな事件であれば模倣する犯罪も起きます。「自分だったら」という気持ちで対策を考えておくことが大切なのです。
それでも、報道されるニュースに対して身近に感じられない、なんかピンとこないという方なら、近所で発生する犯罪に目を向けてください。 自転車の窃盗 車上狙い 住宅侵入 ひったくり ちかんなど、どのような犯罪がどのくらいの頻度で発生しているのかを知りましょう。まずは管轄の警察署のHPを見てください。毎月の犯罪情勢が提供されているかもしれません。そして毎月数件発生している、その発生件数を過去と比較して減少せずに横ばい、または増加傾向にあれば注意しなくてはなりません。なぜならば犯人にとって行動しやすい地域であるかもしれないのです。
まずは、窃盗や空き巣に備えてしっかり施錠すること、ひったくりや性犯罪では道路上や施設内において周りの人の動き(とくに目と手の動き)に敏感になることです。そのうえで犯罪者の気持ちを刺激しない対策を講じるのです。刺激するというのはその気にさせるという意味です。「玄関ドアが施錠されていても2階の窓が開いている」「周りに誰もいない道を一人で歩いている(後から追いかけてこれなさそう)」「イヤホンをしながら歩いている」「貴重品が入っていないからと車中にかばんを置いたままにする」などです。
犯罪に巻き込まれて最悪な事態とはいのちを脅かされることです。非常事態が迫ったときにすぐにだれかに緊急を伝えられる方法を確保しましょう。とくにひとりでいるとき(自転車に乗っている場合でも油断してはいけません)はここでなにかあったら○○に逃げよう、音を鳴らして周りに知らせようなど、さまざまな対処法を考えておきましょう。危険回避策として、不安な道を歩くときは携帯電話でうちの人と連絡を取りながら歩く、ひとりでいるときはことさら後ろに気をつけ、何度も振り返り周りの様子を見るなど、警戒を怠らないようにしましょう。
自宅に家の人がいても押し入る侵入犯罪もあります。家の中に家族がいても安心していられない世の中です。施錠はもちろんのこと、補助錠や防犯ガラスなどの対策を施し、押し入られたときの逃げ道や、近所へどうやって助けを求めるかなど最悪な事態を考えて対応を決めておきましょう。嫌なことは考えたくないものですが、何もしないで不安な日々を過ごすより、しっかり対策をしてぐっすり眠りたいものです。